「ネギ坊主」っていったい何者?
4月~5月の春先、ネギの葉の頭にできる丸い花を坊主頭に似ていることから「ネギ坊主」と呼びます。花が咲く前のつぼみは、古い橋などの飾りにある擬宝珠(ぎぼし)や小塔のような形をしています。
キューピーちゃんの頭の形と言った方が分かりやすいかもしれませんね。
ネギ坊主ができるまでは根と葉の間にある生長点から青いネギが生え続けますが、ネギ坊主ができてから青い部分を切り落としても葉は生えてきません。ネギ坊主ができると、ネギは硬くなり味も落ちるので、そのネギの成長は終わりという合図のようなものです。
ネギ坊主ができたらそのネギはもうお終いかというとそうではありません。ネギの青い部分を少し残してカットし、白ネギの部分をワラなどで通気性を保ちつつ植え直せば、秋にはちゃんとしたネギとして食べられます。
ネギ坊主の天ぷらの作り方
さて、このネギ坊主を食べた人はまだまだ少ないと思います。食べたことのない人は、「本当にこれって食べられるの?」と思うかもしれませんね。
ところが、クックパッドでネギ坊主の食べ方を調べてみたらたくさんありました。天ぷら、甘酢漬け、酢味噌和え、ゴマポン和え、お肉との炒め物などの調理法が紹介されていますが、まずは何といっても天ぷらにしてみることをおススメします。
ネギ坊主は、丸い花になる前のつぼみでも、花が咲いた後のものでもどちらでも構いません。作り方はごくごく普通の天ぷらの揚げ方で、とっても簡単です。
・ネギ坊主を洗い水気を拭き取る
・天ぷら粉で作った衣にネギ坊主を絡め、180℃程度の油で揚げる
・カリッと揚がったら油を切ってできあがり
ネギ坊主の天ぷらのいただき方とその味わいとは
定番の天つゆや塩でいただきましょう。
個人的には素材の風味がよくわかる塩がおススメです。口に含んだ瞬間、「サクッ」とした歯ごたえがあり、その次に少しだけネギの風味が口の中に広がり、やがてほんのり苦い後味が感じられます。
フキノトウほどではありませんが苦味のある味で、おそらく山菜好きにはたまらない一品でしょう。天ぷらはネギの風味を柔らかにし、ネギ坊主をちょうどよく包み込んで心地よい苦味となり、サクサクッとした食感が堪能できます。
ビールや日本酒の肴としてはかなりの高得点です。
まとめ
ネギ坊主は5月初旬に実家の畑にできていました。
夕ご飯用の天ぷらの具材を探していたところ、ネギ坊主がたまたま目に留まり、天ぷらにしたら思いのほか美味しくいただくことができました。
天ぷらにするネギ坊主は、すでに花が咲きミツバチがやってくるほどの大きいサイズものを使いましたが、花が咲く前のつぼみならよりマイルドな味わいでいただけるのではないかと思います。
調理法も天ぷらに限らず、違った調理法で食べるともっと美味しさが引き出されるかもしれません。ご興味のある方は、まずは天ぷらからお試しくださいね。
美味しい食べ方があったら是非コメントをお寄せください。